クロ「auひかりマンションのタイプVとGって何が違うの?」と感じたことはありませんか?



実はこの2つ、同じauひかりでも配線方式がまったく異なり、速度に大きな差が出ることがあります。特に夜間や休日に「遅い」と感じる人の多くは、タイプV(VDSL方式)を利用しているケースが多いんです。
この記事で分かること|auひかりマンションタイプVとGの違いを徹底比較
- タイプVとタイプGの構造的な違いと、速度に影響する理由
- 自分のマンションがどちらのタイプかを簡単に確認する方法
- 速度が遅い場合の改善策と、乗り換えの最適タイミング
この記事では、KDDI公式情報をもとに「タイプV」と「タイプG」の違いをわかりやすく整理し、速度・構造・料金・選び方を徹底比較します。読めば、自分のマンションがどちらかすぐに判別でき、最適な対策まで分かります。
第1章|auひかりマンションの「タイプ制」とは?



そもそも「タイプV」や「タイプG」って、何の違いがあるの?



いい質問だね。実はauひかりのマンションタイプは、建物ごとの「配線方式」でタイプが分かれているんだ。つまり、建物の中でどうやってインターネット回線が各部屋に届くか、その仕組みの違いで「V」「G」「F」などのタイプ名が付いているんだよ。
マンションタイプは建物の配線方式で決まる
auひかりマンションでは、建物内に設置された「共用設備(MDF)」から各部屋へ、どのようなケーブルで通信を届けるかによってタイプが異なります。主なタイプは次の通りです。
| タイプ名 | 配線方式 | 通信速度(下り最大) |
|---|---|---|
| タイプV | VDSL(電話線) | 100Mbps |
| タイプG | 光配線方式 | 1Gbps |
| タイプF | LANケーブル方式 | 100Mbps |
このように、タイプVは「電話線」、タイプGは「光ファイバー」を使って通信を行うため、構造そのものが異なります。通信速度の違いはもちろん、ノイズの影響や安定性にも差が出やすいのが特徴です。
タイプV・GはどちらもKDDIが提供する正規のauひかり回線
どちらもKDDIが提供しているauひかりマンションサービスに含まれます。建物側がどの方式を採用しているかによって、自動的にタイプが割り当てられます。利用者が任意でV→Gに変更することは基本的にできません。
ただし、「建物全体の配線工事」や「管理組合の承認」が取れれば、VDSLから光配線(タイプG)へ切り替えが可能なケースもあります。この点については、第8章「タイプ変更や乗り換えの現実的な選択肢」で詳しく解説します。
タイプV・Gを混同すると契約内容を誤解するリスクも
「auひかりマンション1Gbps対応」と書かれていても、建物がタイプVであれば実際の通信速度は最大100Mbpsです。つまり、契約プラン名だけで判断すると誤解しやすいのです。
契約前には必ず「提供タイプ」を確認しましょう。次の章では、タイプVとタイプGの構造上の違いを図解的に説明します。
⚠ 注意:マンションによってはKDDI公式サイトで「提供可」と出ても、実際にはタイプV(VDSL)しか利用できない場合があります。必ず「提供タイプ」まで確認しておきましょう。
✅ ポイント:タイプ名の「V」「G」は通信速度や配線構造を意味します。建物設備が対応していれば、より高速な「タイプG」を選ぶのが理想です。
— 配線方式別の詳細比較を知りたい方は以下の記事も参考にしてください。
第2章|タイプVとタイプGの基本構造の違い



タイプVとタイプGの「構造が違う」って言ってたけど、実際どんな風に違うの?



いい質問だね。両者の最大の違いは、「共用部分から各部屋までの配線方法」なんだ。VDSL方式(タイプV)は途中まで光ファイバーを使うけど、部屋の中までは“電話線”を流用している。一方、光配線方式(タイプG)は、最初から最後まで光ファイバーで接続されているんだよ。
タイプV(VDSL方式)は途中が「電話線」
VDSLとは「Very-high-bit-rate Digital Subscriber Line」の略で、建物内のMDF(共用設備)までは光ファイバーで接続し、そこから各部屋へは既存の電話線(メタルケーブル)を使用する方式です。
つまり、建物内に光ファイバーを敷設する工事が不要で、既存の電話線を流用できるため、工事コストが安いのがメリットです。しかし、金属線のためノイズに弱く、回線が集中する時間帯は速度が落ちやすいというデメリットがあります。
| 項目 | タイプV(VDSL方式) |
|---|---|
| 建物〜共用設備 | 光ファイバー |
| 共用設備〜各部屋 | 電話線(メタル線) |
| 速度 | 最大100Mbps |
| メリット | 工事が簡単で費用が安い |
| デメリット | ノイズの影響を受けやすく速度低下しやすい |
タイプG(光配線方式)は「部屋まで光ファイバー」
タイプGは、KDDIが近年推進している新しい配線方式で、建物内のMDFから各部屋までをすべて光ファイバーで接続します。これは「FTTH(Fiber To The Home)」と呼ばれる方式で、最も安定して高速通信が可能です。
VDSLのように金属線を介さないためノイズの影響を受けにくく、上り下りともに安定した通信が可能。最大1Gbpsの速度を安定して発揮できます。
| 項目 | タイプG(光配線方式) |
|---|---|
| 建物〜共用設備 | 光ファイバー |
| 共用設備〜各部屋 | 光ファイバー |
| 速度 | 最大1Gbps |
| メリット | ノイズの影響が少なく安定・高速 |
| デメリット | 導入には建物全体の配線工事が必要 |
構造の違いがそのまま「速度」と「安定性」に影響
タイプVとタイプGの違いは単なる名称の差ではなく、建物の内部構造に直結する要素です。電話線を使うタイプVは、周囲の利用状況や配線距離によって速度変動が起こりやすく、タイプGはそれを根本的に解消します。
実際、KDDI公式データやユーザー実測値でも、タイプGは平均速度で3〜5倍の差が出ることがあります。この点については、第3章で詳しく比較していきましょう。
⚠ 注意:建物が古い場合、タイプGの光配線を通せない構造(配管が細い・経路がない)もあります。その場合はVDSL方式のまま利用するしかないケースもあります。
✅ ポイント:タイプG=光ファイバー直結、タイプV=電話線経由。この構造の違いが速度と安定性の分かれ道です。
— より具体的な速度の違いを知りたい方は、次章「配線方式ごとの通信速度比較」で数値をもとに解説します。
第3章|配線方式ごとの通信速度比較(VDSL/光配線)



VDSLと光配線方式って、実際どれくらい速度が違うの?数字で見るとどんな感じ?



すごく大きな違いがあるよ。公式の最大速度だけ見ても、タイプV(VDSL)は下り最大100Mbps、一方のタイプG(光配線方式)は最大1Gbps。つまり理論値で約10倍の差があるんだ。さらに実測値でも差がはっきり出ているんだ。
公式仕様による最大通信速度の比較
まずは、KDDI公式情報に基づく「理論上の最大通信速度」を比較してみましょう。
| タイプ | 配線方式 | 下り最大速度 | 上り最大速度 |
|---|---|---|---|
| タイプV | VDSL(電話線) | 100Mbps | 35Mbps |
| タイプG | 光配線方式 | 1Gbps | 1Gbps |
この理論値の差だけでもかなり大きいですが、実際の通信環境ではノイズ・時間帯・利用者数などの要因で、実測値はさらに開きます。
実測値(平均値)で見ると3〜5倍以上の速度差
auひかり利用者の実測データを集計している「みんなのネット回線速度」などの統計では、VDSL(タイプV)と光配線(タイプG)で次のような平均速度差が確認されています。
| タイプ | 平均下り速度 | 平均上り速度 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| タイプV(VDSL) | 70〜90Mbps | 20〜30Mbps | 夜間に速度低下しやすい |
| タイプG(光配線) | 350〜600Mbps | 350〜600Mbps | 時間帯を問わず安定 |
このように、実測ベースでもタイプGはタイプVの約4〜5倍の速度を出していることが多く、体感でも「別物」と言えるほどの差があります。特に高画質の動画視聴やオンラインゲーム、リモートワークなどでは違いが顕著です。
VDSL(タイプV)は「同時利用」に弱い構造
VDSLは共用設備から電話線を通じて複数世帯に信号を分配しているため、同時に多くの人が使うと速度が低下します。これは建物全体の配線が「共用回線」であるため避けられません。
一方、光配線方式のタイプGは「各戸専有回線」であるため、ほかの部屋の影響を受けず安定した速度を維持できます。夜でも朝でも速度がほとんど変わらないのが大きな利点です。
数値で見る「体感速度の差」
以下は、動画視聴やテレワークにおける推奨速度と、各タイプの平均速度を比較した参考値です。
| 用途 | 推奨速度 | タイプV(平均) | タイプG(平均) |
|---|---|---|---|
| 動画視聴(4K) | 25Mbps以上 | ◯(ギリギリ) | ◎(余裕あり) |
| オンライン会議 | 10Mbps以上 | ◯ | ◎ |
| クラウド作業・アップロード | 20Mbps以上 | △(上りが遅い) | ◎(上りも高速) |
⚠ 注意:上記の実測値はKDDI公式サイトではなく、利用者報告をもとにした参考値です。速度は建物構造・配線距離・利用環境によって変動します。
✅ ポイント:VDSL(タイプV)は「遅い」というより「構造的に限界がある」方式。高速通信を求めるなら、光配線(タイプG)対応物件を選ぶのが最善です。
— 実際に速度が出ないときの原因や改善方法については、次章で詳しく解説します。
第4章|速度が出にくいときの原因と改善策



タイプVの人は「速度が遅い」ってよく聞くけど、実際には何が原因なの?



主な原因は3つあるよ。1つ目は「VDSL方式そのものの構造的な限界」、2つ目は「配線距離」、3つ目は「利用時間帯の混雑」だね。それぞれを具体的に見ていこう。
原因①:VDSL方式は“電話線”がボトルネック
VDSL方式は、共用設備から部屋までの間で電話線を使っています。この電話線(メタル線)は電気信号でデータをやり取りするため、光ファイバーのように光速で通信できません。
さらに、ノイズや干渉に弱い構造のため、他の部屋でネットを使う人が増えると速度が低下します。特に夜間(20時〜23時)は遅く感じやすい時間帯です。
⚠ 注意:これは個人の設定では改善できない「構造上の制限」であり、速度改善には配線方式そのものを変えるしかない場合もあります。
原因②:配線距離が長いと信号減衰が起きる
VDSL方式では、MDF(共用設備)から部屋までの距離が長いほど、信号が減衰しやすくなります。マンションの構造によっては、同じ建物でも部屋の位置で速度が異なることがあります。
特に階数が多い建物や、配線経路が複雑な場合は、この影響が大きくなります。
✅ ポイント:配線距離の短い部屋ほど速度は安定します。建物の中央部やMDFに近い部屋では速度が出やすい傾向があります。
原因③:回線の混雑(輻輳)による速度低下
夜間や休日に「遅くなる」のは、多くの世帯が同時に利用しているためです。VDSL方式では建物内で回線を共有しているため、利用者が増えると帯域が逼迫(ひっぱく)してしまいます。
これはVDSL特有の「共用回線構造」に起因する問題であり、建物全体の利用状況に依存します。そのため、個人の設定を見直しても改善しない場合があります。
改善策①:モデム・ルーターを再起動・交換する
VDSLモデムやWi-Fiルーターは、長期間電源を入れっぱなしにしておくと内部メモリが溜まり、通信が不安定になることがあります。まずは以下を試してみましょう。
- モデムとルーターの電源を5分以上切り、再起動する
- 古いルーター(5年以上使用)は新しいWi-Fi6対応機種へ交換する
- LANケーブルをCAT6A以上に変える
✅ ポイント:Wi-Fiルーターが古いと、VDSLの限界以前にルーター側で速度が落ちているケースもあります。
改善策②:LAN接続(有線接続)に切り替える
Wi-Fiは電波干渉の影響を受けやすく、特にマンションでは複数のSSIDが混在しているため、電波がぶつかりやすくなります。動画や会議など安定性が必要な用途では、LANケーブルで直接接続するのがおすすめです。
⚠ 注意:LAN接続をしてもVDSLの構造的制限(100Mbps上限)は変わりません。無線の不安定さを避けるための対策として有効です。
改善策③:タイプ変更や光回線への乗り換えを検討する
最も根本的な解決策は、タイプG(光配線)や他の光回線に乗り換えることです。特にテレワークや動画配信などを行う場合、VDSLでは限界があります。
建物がタイプGに対応していない場合は、auひかり以外の光回線(例:NURO光・ドコモ光・ソフトバンク光)も選択肢になります。
— auひかり以外の光回線も検討したい方は、以下の記事も参考にしてください。
✅ ポイント:VDSLの遅さに悩むなら、設備改善か乗り換えのどちらかが必要。特にマンション全体の配線が古い場合は、管理会社にタイプ変更を相談しましょう。
第5章|自分のマンションがVかGかを確認する方法



自分のマンションがタイプVなのかタイプGなのか、どうすれば確認できるの?



確認方法はいくつかあるよ。もっとも確実なのは、auひかりの公式提供エリア検索ページで建物名や住所を入力して調べる方法だね。それに加えて、契約書やモデム機器の型番からも確認できるんだ。
① KDDI公式サイトで「提供タイプ」を確認する
KDDI公式の提供エリア検索ページでは、住所を入力すると「提供タイプ」が表示されます。ここに「タイプV」「タイプG」などの記載があるので、自分のマンションがどちらの方式かを簡単に確認できます。
手順は以下の通りです。
- auひかり公式エリア確認ページを開く
- 郵便番号または住所を入力
- 「マンションタイプの提供可否」を確認
- 結果に「タイプV」や「タイプG」と表示される
✅ ポイント:この方法は公式情報なので最も確実です。タイプVとGが混在しているエリアでは、建物単位で提供方式が異なる場合もあります。
② 契約書や請求書で「タイプ名」を確認する
契約時の「ご利用内容確認書」またはKDDIから届く請求書にも、「マンションタイプV」「タイプG」などの記載があります。これを確認すれば、契約時点でどちらの方式になっているかが分かります。
特に以下のような文言があれば、それぞれの方式に該当します。
| 記載例 | 該当タイプ |
|---|---|
| auひかりマンションタイプV(VDSL方式) | タイプV |
| auひかりマンションタイプG(光配線方式) | タイプG |
⚠ 注意:プロバイダによっては、請求書に「マンションタイプ」ではなく「回線タイプ」と表記されている場合があります。その場合も“V”や“G”の文字があれば同様に判別可能です。
③ VDSLモデムの型番から確認する
VDSL方式を利用している場合、設置されているモデムの型番で判断できます。たとえば以下のような機器を使用している場合は「タイプV(VDSL方式)」に該当します。
| 機器名(例) | 方式 |
|---|---|
| BL172HV/BL1000HW/VDSLモデム-V | タイプV(VDSL方式) |
| ホームゲートウェイAterm BL1000HW(光配線) | タイプG(光配線方式) |
✅ ポイント:モデムに「VDSL」と書かれていればタイプV、「ONU(光終端装置)」がある場合はタイプGです。ONUがある=光配線方式(タイプG)と覚えておくと良いでしょう。
④ プロバイダに問い合わせる
上記で判断できない場合は、契約中のプロバイダ(So-net、BIGLOBE、@niftyなど)に問い合わせれば、現在の回線タイプをすぐに確認してもらえます。
KDDIやプロバイダのサポート窓口に「自分のマンションはVDSLですか?光配線方式ですか?」と尋ねるだけでOKです。
⚠ 注意:建物の構造によっては、同じ住所でも部屋ごとにタイプが異なることがあります。部屋番号まで伝えると確実です。
— 提供タイプの確認が終わったら、次は「タイプVとGの実際の速度差」や「利用者データ」を見ていきましょう。
第6章|実際の利用者データで見る速度の傾向



理論値や構造の違いは分かったけど、実際の利用者の速度ってどれくらい違うの?



実際のデータを見ても、タイプVとタイプGではかなりの差が出ているよ。特に夜間の混雑時や休日は、その差がもっと広がる傾向があるんだ。
VDSL(タイプV)の実測速度は平均80Mbps前後
「みんなのネット回線速度」などの実測データでは、VDSL(タイプV)の平均速度は下り80Mbps前後・上り25Mbps前後が多く報告されています。これでもウェブ閲覧やHD動画程度なら問題なく使えますが、4K動画や複数端末での利用では限界が出やすいです。
| 時間帯 | 下り平均速度 | 上り平均速度 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 午前(8時〜12時) | 90Mbps前後 | 30Mbps前後 | 比較的安定 |
| 夜間(20時〜23時) | 50〜70Mbps | 20Mbps前後 | 混雑で低下 |
| 深夜(0時以降) | 80〜100Mbps | 30Mbps以上 | 回復傾向 |
⚠ 注意:VDSLは建物内の他世帯と帯域を共有しているため、時間帯による速度変動が起こりやすいのが特徴です。特にファミリー向けマンションや学生寮などでは利用時間が集中しやすく、速度低下が顕著です。
光配線(タイプG)は常時300Mbps以上の報告が多数
一方、光配線方式(タイプG)は、実測データでも安定して300〜600Mbpsを維持するケースが多く、夜間でも速度低下が少ない傾向があります。これは各戸に専用の光ファイバーが引かれているため、他世帯の影響をほとんど受けないためです。
| 時間帯 | 下り平均速度 | 上り平均速度 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 午前(8時〜12時) | 450〜600Mbps | 400〜600Mbps | 非常に安定 |
| 夜間(20時〜23時) | 350〜500Mbps | 300〜450Mbps | 混雑の影響が少ない |
| 深夜(0時以降) | 500Mbps以上 | 450Mbps以上 | 常に安定 |
✅ ポイント:タイプGは時間帯を問わず安定して高速通信ができるため、リモートワークや動画配信など、高負荷な用途でも十分対応可能です。
体感差は「動画・アップロード」で特に顕著
VDSLと光配線では、数値以上に体感の差があります。特にオンライン会議・ファイル送信・動画投稿などのアップロード処理は、VDSLでは20〜30Mbps程度に制限されるため、時間がかかりやすいです。
光配線のタイプGなら、上り下りともに300Mbps以上を安定して出せるため、クラウド利用や動画配信にも最適です。
速度に満足できないときの対処法
もし「遅い」と感じる場合は、まずは自分の利用しているタイプを確認し、VDSLの場合は第4章で紹介した改善策(ルーター交換・有線接続・タイプ変更相談)を実践してみましょう。
それでも改善しない場合、同じマンション内でタイプGが提供されていれば、タイプ変更申請を行うのが最も効果的です。
⚠ 注意:KDDIの工事やマンションの配線状態によっては、すぐにタイプGへ切り替えできない場合もあります。管理会社やオーナーへの相談が必要です。
— 続いて第7章では、タイプVとタイプGで料金にどんな違いがあるのかを比較していきましょう。
第7章|VとGで料金は変わる?費用比較と注意点



タイプVとタイプGって、速度が違うだけじゃなくて料金も変わるの?



実は料金にも少し差があるんだ。auひかりのマンションタイプでは、配線方式(VDSL/光配線)によって設備利用料が変わるため、月額料金に数百円の違いが出ることがあるよ。
タイプVとタイプGの月額料金比較
auひかりマンションタイプの料金は、建物内の設備(タイプ)とプロバイダによって異なります。以下は代表的なプロバイダ(So-net・BIGLOBE・@nifty)を利用した場合の料金比較です。
| タイプ | 配線方式 | 月額料金(税込) | 通信速度(下り最大) |
|---|---|---|---|
| タイプV | VDSL方式(電話線) | 4,180円前後 | 100Mbps |
| タイプG | 光配線方式 | 4,510円前後 | 1Gbps |
プロバイダによってはキャンペーン割引も異なる
プロバイダによって、同じauひかりでも月額料金やキャンペーン内容が異なります。特にタイプG対応マンションでは、以下のような特典を受けられるケースもあります。
- 初期工事費の実質無料キャンペーン
- キャッシュバック(20,000〜60,000円)
- 他社回線からの乗り換えサポート
- Wi-Fiルーター無償レンタル
⚠ 注意:キャンペーンはプロバイダごとに異なり、時期によって内容が変更されます。契約前に公式ページで必ず最新情報を確認しましょう。
初期費用の内訳を理解しておこう
auひかりマンションを新規契約する場合、初期費用は以下のような構成になります。
| 項目 | 料金(税込) | 備考 |
|---|---|---|
| 初期登録料 | 3,300円 | 全タイプ共通 |
| 工事費 | 33,000円(実質無料特典あり) | タイプV・Gともに共通 |
| モデム・ルーター利用料 | 無料〜550円 | プロバイダにより異なる |
初期工事費はキャンペーンで実質無料になる場合が多いですが、キャンペーン期間が終了すると発生することもあります。
✅ ポイント:工事費無料キャンペーンが適用されるかどうかで、初期コストは大きく変わります。申し込み前に「実質無料」が継続中か必ずチェックしましょう。
タイプ変更(V→G)時の費用と注意点
マンションによっては、タイプVからタイプGへ変更する際に、建物内の配線工事が必要になる場合があります。その際、費用負担が発生するかどうかは建物や管理会社の判断によります。
- 管理組合の承諾が必要な場合がある
- 工事内容によっては共用部の施工が必要
- 工事費は原則KDDIまたは建物側が負担(個人負担なしが多い)
⚠ 注意:建物が古く、配線用の管路が細い場合は光ファイバーが通せず、タイプGへ切り替えできないケースもあります。
✅ ポイント:マンションの設備が対応していれば、VDSLからGへ切り替える費用はほぼ無料です。管理会社に「タイプGに対応していますか?」と一言確認してみましょう。
月額料金差より「快適さ」を重視すべき理由
タイプGはタイプVより月300円ほど高いですが、通信品質・安定性・速度の面では大きな価値があります。仕事・学習・動画視聴など、日常のあらゆるシーンでストレスが減るため、コストパフォーマンスは非常に高いといえます。
- オンライン会議中に途切れない
- アップロードが数倍速く終わる
- 複数人同時接続でも安定
— 次の第8章では、実際にVDSLからタイプGへ変更する方法や、乗り換え時の注意点を詳しく解説します。
第8章|タイプ変更や乗り換えの現実的な選択肢



今うちがタイプVなんだけど、やっぱり遅いからタイプGに変えたい。でもそれって簡単にできるの?



実は、タイプ変更にはいくつかの条件があるんだ。建物全体の設備が光配線方式に対応していれば切り替えできるけど、そうでない場合は管理組合やオーナーの許可が必要なんだよ。
タイプ変更の可否は「建物設備」がすべて
タイプV(VDSL)からタイプG(光配線方式)へ変更できるかどうかは、建物の共用部(MDF)に光配線設備が導入可能かどうかで決まります。つまり、個人契約者の希望だけでは変更できない場合も多いです。
- マンション内に光ファイバー配線用の空配管があるか
- 管理組合が工事を許可しているか
- KDDIが当該建物を「タイプG対応」として登録しているか
⚠ 注意:建物の配管が古く、光ファイバーを通すスペースがない場合はタイプGの導入が物理的に不可能です。その場合は他社回線への乗り換えが現実的な選択になります。
タイプ変更を希望するときの手続きの流れ
実際にタイプ変更を希望する場合、以下の手順で進めるのが一般的です。
- KDDIまたは利用中のプロバイダに「タイプGへの変更希望」と連絡する
- 建物の設備状況をKDDIが調査
- 管理会社・オーナーへ工事承諾書を提出
- 承諾後、工事日を調整して切替工事を実施
✅ ポイント:個人負担の費用は基本的にありません。工事費が発生しても、多くのケースではKDDIまたは建物側の負担になります。
タイプGに対応していない場合の選択肢
もし建物がタイプGに対応していない場合は、他の光回線サービスへの乗り換えも検討できます。特に戸建て対応エリアや一部のマンションでは、以下の選択肢が現実的です。
- NURO光:独自回線を使用。最大2Gbpsで高コスパ
- ドコモ光:光コラボ回線。dポイント還元が強み
- ソフトバンク光:スマホセット割が人気
- 楽天ひかり:楽天モバイルユーザーなら1年無料特典あり
これらの回線はすべて「光ファイバーを部屋まで引き込む方式(FTTH)」なので、VDSLよりも確実に高速化できます。
乗り換え時の注意点
乗り換えを検討する際は、以下の3点を必ず確認しましょう。
- 契約期間の途中解約による違約金が発生しないか
- メールアドレス(プロバイダ発行)を引き継ぐ必要があるか
- 工事日の重複で一時的にネットが使えなくならないか
⚠ 注意:auひかりを解約して他社回線へ移行する場合、回線撤去費用(4,950円)が発生する場合があります。契約時期によって異なるため、KDDI公式サポートに確認しましょう。
タイプGへ切替できた場合のメリット
タイプVからGに切り替えた利用者の多くは、「動画が止まらなくなった」「夜でも快適になった」と体感の改善を報告しています。単なる速度アップではなく、通信の安定性が格段に向上する点が大きなメリットです。
- 速度が最大10倍に向上(100Mbps → 1Gbps)
- 上りも高速化し、クラウド作業や動画投稿が快適に
- 回線が混雑しにくく、夜間でも安定通信が可能
✅ ポイント:マンション内の設備次第では、無料でタイプGへアップグレードできる場合があります。まずは提供状況を確認してみましょう。
— 続く第9章では、「どちらを選ぶべきか?」という視点で、ライフスタイル別に最適な選び方を解説します。
第9章|どちらを選ぶべきか?利用目的別おすすめタイプ



タイプVとタイプGの違いは分かったけど、結局どっちを選ぶのがいいの?



結論から言うと、もし選べるならタイプG(光配線方式)をおすすめするよ。速度・安定性・将来性のすべてで優れているからね。ただし、建物がVDSLしか対応していない場合は、その中でも快適に使う工夫をすれば十分満足できる場合もあるよ。
タイプG(光配線方式)がおすすめの人
まず、光配線方式(タイプG)を選ぶべき人は以下のような利用スタイルの方です。
- テレワークやオンライン会議を毎日行う人
- 4K・8Kなどの高画質動画をよく視聴する人
- YouTubeやSNSで動画投稿・配信を行う人
- 家族全員が同時にネットを使う環境(3人以上)
- 今後10年以上、安定した回線を使いたい人
タイプGは、建物内で他世帯の影響を受けにくく、上り下りともに300Mbps以上を安定して維持できます。つまり「速度を気にせず使える快適な環境」を求める人に最適です。
✅ ポイント:仕事・動画・配信など、通信品質が重視されるシーンではタイプG一択。価格差は月300円程度でも、体感の違いは圧倒的です。
タイプV(VDSL方式)でもおすすめできるケース
一方、タイプV(VDSL方式)でも十分なケースもあります。特に以下のような人に向いています。
- メールやウェブ閲覧、SNS程度の利用が中心
- 1人暮らしや利用端末が少ない家庭
- 動画視聴もHD画質(1080p)で十分
- 通信費を少しでも抑えたい人
タイプVは最大100Mbpsですが、一般的な日常利用には十分な速度です。通信量が少ない人にとっては、コストを抑えながら安定したネット環境を確保できるバランスの良い選択になります。
⚠ 注意:夜間の速度低下が気になる人は、有線LAN接続を併用するなど、工夫次第で快適に使えることもあります。
利用目的別おすすめタイプ早見表
| 利用目的 | おすすめタイプ | 理由 |
|---|---|---|
| テレワーク・オンライン会議 | タイプG | 安定した上り下り通信が必要なため |
| 動画視聴(4K・Netflixなど) | タイプG | 高画質でも途切れない通信が可能 |
| 一人暮らし・軽いネット利用 | タイプV | コスパ重視。速度100Mbpsでも十分 |
| 家族で同時に利用 | タイプG | 複数端末接続時も速度低下が少ない |
| 通信費をなるべく抑えたい | タイプV | 月額料金が安く、導入も簡単 |
タイプが選べない場合のベストアクション
すでに入居している建物がVDSL(タイプV)のみ対応というケースも多いです。その場合は、以下のような手順で最適な環境を整えましょう。
- Wi-Fiルーターを最新モデル(Wi-Fi 6対応)に更新
- LANケーブルをCAT6A以上に交換
- 有線接続を併用して通信の安定性を高める
- 管理会社に「タイプG対応工事」の要望を出す
✅ ポイント:タイプVでも通信環境を最適化すれば、実測で90Mbps前後を安定して維持できます。ルーター交換とLAN接続で体感は大幅に改善されます。
— ここまでで、VとGの構造・速度・料金・選び方のすべてが理解できたと思います。最後の章では、この記事の重要ポイントを整理してまとめます。
第10章|本記事の重要ポイントまとめ



ここまででだいぶ分かってきたけど、結局タイプVとタイプGの違いってどう覚えればいいの?



一言で言うと「Vは電話線で100Mbps、Gは光ファイバーで1Gbps」だね。つまり、速度・安定性・将来性のすべてでタイプGが上回るんだ。最後に要点を整理しておこう。
本記事の要点まとめ
- タイプV(VDSL方式)は電話線を利用。最大100Mbpsで夜間は速度低下しやすい。
- タイプG(光配線方式)は光ファイバーを部屋まで引き込み、最大1Gbpsで常時安定。
- 料金差は月300円前後。コスパ・快適性を考えるとタイプGが断然おすすめ。
- VDSLからタイプGへ変更するには、建物の設備対応と管理会社の承認が必要。
- 建物がG非対応の場合は、Wi-Fi環境を最適化または他社光回線への乗り換えも検討。
VDSLと光配線方式の比較表(最終まとめ)
| 項目 | タイプV(VDSL方式) | タイプG(光配線方式) |
|---|---|---|
| 配線方法 | 電話線(メタル線) | 光ファイバー(FTTH) |
| 下り最大速度 | 100Mbps | 1Gbps |
| 上り最大速度 | 35Mbps | 1Gbps |
| 月額料金 | 約4,180円 | 約4,510円 |
| 安定性 | △(混雑に弱い) | ◎(常時安定) |
| 導入難易度 | 低(既存配線利用) | 高(建物工事が必要) |
今後のおすすめアクション
- まずはKDDI公式サイトで「提供タイプ(V or G)」を確認する
- 建物がタイプG非対応なら、管理会社に導入要望を出す
- 回線改善が難しい場合は、NURO光やドコモ光など他社回線も検討
- Wi-Fiルーターを最新モデルに更新して通信品質を底上げ
✅ ポイント:タイプGが利用できる環境なら迷わず切り替えを。快適な通信環境はストレス削減だけでなく、生産性や生活の質を上げてくれます。
締めのメッセージ
auひかりのマンションタイプは、一見するとどれも同じに見えますが、「VDSL」と「光配線」では性能がまったく異なります。この記事をきっかけに、自宅の回線環境を見直して、より快適なネットライフを手に入れてください。
最後まで読んでくれてありがとうございました。
今後もみなさまのお役に立てる記事を書いていきます。よろしくお願いします。










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